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【うつ病と運動】
2023年5月8日4月から新年度が始まり、コロナ制限がないゴールデンウィークも終わり日常に戻りつつあるかと思います。
環境の変化に対するストレスで「五月病」になる方も今年は多いと言われています。
そんな中より不安視されていることが「うつ病」です。
今回はそんな「うつ病」に対して運動がどのような影響を与えるのかを解説していきます。
最近「不安を感じている」「閉じこもることが多い」「疲れが取れない」などの方はぜ是非最後までご覧ください。
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【うつ病とは?】
うつ病(気分障がい)は、脳内の神経伝達物質のアンバランスにより、気分や感情をうまく調節できなくなり、心身の不調が表れる病気です。
抑うつ気分や抑制症状が長引き、「眠れない」「食べられない」などのつらい状態が続くため、徐々に日常生活に大きな支障をきたしてしまいます。
こじれると自ら死を選んでしまうことも有り、比較的予後良好な疾患の多い心療内科、精神神経科疾患の中で、「死に至る病」として、とりわけ早期診断・早期治療的支援が望まれます。というのも適切に診断・治療すれば完治する病気だからです。
【うつ症状】
うつ症状は、心と身体の両方に表れます。
下記のような症状が1~2週間以上続く場合、うつ病(気分障がい)を疑ってみてください。
『心の症状』
- 好きだった事への興味や楽しみがなくなる
- 新聞やテレビを見なくなる
- 人付き合いが嫌になる
- 仕事が急に遅くなる
- 身だしなみがだらしなくなる
- ゆううつな気分や気持ちの落ち込みが続く
- 過去の出来事を思い出して悩む
- 季節感が感じられなくなる
- 将来への希望がなくなり、悲観的に考えるようになる
- 焦ってイライラする
- 何でも自分の責任だと感じてしまう
- 集中力がなくなり、能率が低下する
- 物事の判断が遅くなり、自分で決断できなくなる など
『身体の症状』
- 食欲がわかず、食べ物がおいしく感じられなくなる
- 性的関心や性欲が極端に落ちる
- ダイエットをしているわけでもないのに、体重が減少する
- 胃もたれ、吐き気、下痢、便秘などの胃腸症状が続く
- 眠りが浅くなったり、早朝に目覚めたりすることが続く
- 目覚めの気分が冴えず、特につらいが、夕方や夜になると少し改善する
- 微熱や低体温が続く
- 体がだるい、疲れやすい、億劫さが強い
- 時々めまいや耳鳴りの症状がある
- 周りの音が気になってビクビクしてしまう など
【うつ病の原因】
大まかに2つあります。
1つは反応性うつ病といって、周囲の環境や日常生活、考え方などが複雑に絡み合って引き起こされますが、いずれもストレスや喪失体験が大きく影響していることが多いといえます。
たとえば身近な人との別れや離婚や病気、転職や引っ越しなどに伴うつらい経験がきっかけとなるパターンです。もう1つは内因性うつ病といい、特に原因や誘因もないのに、「まるで目覚まし時計が突然鳴り出すように」、脳内物質の急激な変化により起こるものです。
【うつ病になりやすい人】
うつ病(気分障がい)の発症はもともとの性格と、関係があるといわれており、下記のような性格特徴に当てはまる方は若干注意が必要です。
- 変化に適応することが苦手
- 依存性が強い
- 人に頼まれると断れない、すなわち責任感が強い、ないし優柔不断
- 周囲からの評価が過剰に気になる
- 仕事熱心・几帳面・完璧主義だが、仕事の質と量の矛盾に悩むことが多い
- 頑固、生真面目
- 正義感、責任感が強い
上記のように、うつ病は変化に適応することが苦手な人が新年度からの環境の変化や、コロナ明けの環境の変化に適応できずうつ病になってしまう人が増えてしまうのです。
【うつ病を予防・改善するには運動】
「身体を動かすと気持ちがスッキリする」
そんな感覚をみなさんも経験されたことがあると思います。運動は気分を改善する効果があると考えられ、うつ病治療に取り入れられています。
【うつ病を予防する】
普段から、対人関係や情報過多など様々なストレスを受け続けていますが、
実は運動自体も『ストレス』なんです。通常人間はストレスを受け取ると、コルチゾールというストレスホルモンを出します。
それは、運動でも同じです。
しかし、運動後にはコルチゾールが通常時よりも減ることから『ストレスの抵抗力』がついている。と言えます。
そして運動を継続していると、日常的に受けていたストレスには抵抗できるようになることで、うつ病の予防につながることが、科学的にも証明されています。
【どんな運動が効果的?】
うつ病の予防や改善に効果的な運動はどんな運動でしょうか。
速く走ったり、長く走ったりする必要はありません。
短期間、心拍数が少し上がる運動をするだけで※BDNFは産生されます。
しかも、運動を繰り返すほどBDNFの生成量が増えていきます。
1日30~45分間のランニングを週に3回ほど、これを数週間から数カ月も続ければBDNFによるプラスの効果は出てきます。
心拍数を上げることは必要ですが、スピードは関係ありません。無理をせず走ることが大事です。
※BDNFとは、脳由来神経栄養因子といい、脳内の神経細胞の成長を促したり維持したりする作用を持つタンパク質で、記憶や学習においても重要な働きを持つとされる。
BDNFは脳内で分泌され、学習・記憶を促すだけでなく、情動のコントロールや食欲を抑制し、また認知症やうつ病の予防にも効果的であるとされている。
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